昨日でタマビの学科Bが終わり、私大入試が全て終了しましたね。
そんでもって今日から合格発表がほぼ5日ごとにやってくるというドキドキスケジュールです。
芸大の1次試験まであと10日。集中力を切らさず、走りきって欲しいです。
最近、DVDで映画を観る機会が多く(娘が家で退屈しないように、奥さんが某レンタルショップで色々借りてきます)、そのなかで「ああ、コレは受験生のみんなが観てもいいかもなぁ…」という話があったので、この場でちょっと、紹介したいと思います。
映画のタイトルは「ペネロピ」。
2008年公開の、「アダムスファミリー」、「バッファロー66」などで有名なクリスティーナ・リッチ主演の映画です。
ざっとあらすじを話すと、ご先祖の因縁が原因で、魔女の呪いによって「豚の鼻」を持って生まれてきた主人公ペネロピ。
彼女はその「豚の鼻」のせいで醜く、社会から隔離されて育てられました。
その呪いは、彼女を真に愛する者が出現したときに解かれ、普通の女の子に戻れるのでした。
しかし、やはり色々あって、なかなか彼女の呪いを解ける者は現れず(このあたりでアレコレと展開があるのですが)、彼女は自分自身と向き合わざるを得なくなります。
彼女を真に愛する者に巡り会えず、ある意味絶望の中で、しかし、彼女は自分自身を認め、自分自身を受け入れ、自分自身を愛するのでした。
するとあら不思議、彼女の「豚の鼻」の呪いが解け…といった話です。
簡単にいえば「自己承認」の物語です。
まぁ、この映画を観て僕が思ったのは、美大受験をしている皆さんの置かれている環境となんだか近いなぁ…と、感じた訳です。
「大学に認めてもらうことで自分は生まれ変われる」そう想っている人もいるでしょう。
たしかにそういった部分もありす。大学に合格することが一番です。
でも、それには結局、自分自身を見つめ、自分の「ダメ」な部分をなんとかしようともがき、そして最後には自分自身によってそれを肯定できた時に始めて、本当の意味で承認される。
「絵を描くこと」、「表現をすること」に当てはめてみましょう。
この一年色々あり、様々な訓練を積み、色々な技術を身につけてきたわけですが、もう、この時期になったら、訓練によって自分の短所を直すような時間はないし、今までやってきたことや、自分の持っているものをありのまま受け入れて、「肯定」してやっていくしかない。
そしてある意味吹っ切れたその思い切りが、表現の純度を高めるのではないかと思います。
色々とダメな部分はあるけれど、それでもなお自分を受け入れて表現していくしかないのではないでしょうか?
芸大入試まであと少し。合格目指して踏ん張っていきましょう。
美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
ichi