2012年07月30日

夏期講習 コラージュ課題!

先週まで暑くならなくてよかった!なんていってたら一週間でものの見事に暑くなりましたね。
昼は勿論、朝も夜も常に暑い。
最近一日で500mlペットボトル3本は消費してしまいます。
こんなに汗を流してると思うとちょっとこわい・・・

さて、今回の課題はコラージュ。
生徒の皆さんは耳にタコが出来るほど言われてきている三段階の明中暗の復習でございます。
この課題をこなせればあなたも立派な明中暗マスター!!
しかし、実はなにかと紙の性質に色々持っていかれやすかったりもして大変だったりもするコラージュ。
逆に楽しめればあなたは立派なモノ作りだと思います。
ところで、今回初めてモチーフを組んだんですが、実は色々大変でびっくり。
大きさとかバランスとか何処から見られるのかとか考えることがいっぱい。
そして何より屋上のモチーフ室が直射日光と密室のコンボで地獄に・・・
一回10分が活動限界でした。
暑いです。

IMG_0241.JPG


明後日ぐらい庵野氏含め都美の展示観に行こうかなぁ

かわむら
posted by ユガカ at 11:29| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月26日

夏期講習!〜木炭デッサン倍版サイズの巻〜

なんだかムシムシ蒸し暑くなってきました。

昨日は夜中暑くて冷房して寝ました。だからなんだか冷え過ぎて身体が痛いです。

写真1.JPG

さて、油画科では毎年恒例になりつつある倍版サイズでの木炭デッサン!

この倍版サイズ。大きさが650×1000mmあります。普通の木炭紙が650×500mmなので横に木炭紙を二枚繋げた大きさになりますね。
普段の木炭紙のサイズに慣れている受験生にとってはあまりにデカイ。この真っ白な画面に恐怖すら感じる学生もいるのではないでしょうか?

これだけの大きさの画面を3日間かけて描いていきます。時間にすると18時間くらいですか。

ベースとして木炭を塗るのも一苦労。肩だけじゃなくて体全体を使って描くぐらい大きく捉えていかないと画面全体が把握できません。

写真2.JPG
デカイ!デカ過ぎる!

コレだけのサイズを描き切れれば木炭の扱いや画面の描き進め方が自然と身に付きます。この倍版サイズのデッサンをとおして「あの課題でなんだか1学期に言われていたことや、やってきたことがちゃんと理解出来た。」という学生が結構います。

この巨大な「カベ」を自分の力で乗り越えられれば確かな実力が身に付きます。達成感も相当あると思います。
夏期講習前期カリキュラムの一つの山場ですね。



巨大、巨大と言えば東京都現代美術館でやっている「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」。巨神兵がデカデカと載ったポスター。行ってきました。巨神兵に会いに。

01.jpeg

会場には60年代の少年を熱狂させた様々な特撮ヒーロー物の小道具やミニチュアがずらり。興奮しました。

CGを使わず特撮というある意味アナログでアナクロな制作現場。だからこそ知恵を出し合い実験を繰り返しながら手仕事で一つ一つ完成させてゆく情熱。

同じクリエイターとしてそういう創作態度に胸が熱くなりましたね。ああいう裏方での作業が覗けるとやっぱり物の見方が変わります。

5a1dac4ba37cee5ad372fd11b936709e.jpeg
限定発売のfigma巨神兵。購入しました。素直にカッコイイ。会場では早々に売り切れになったみたい。あっぶね〜。

みんなも成果のみを求めるのではなくて、完成へと辿り着くプロセスや過程を大切に、情熱を持って描き進めて下さい。上手く描ける時は誰でも上手くいくんです。紆余曲折を経て、そこであれこれ試行錯誤したことが本当の意味で自分の実力になるからね。

がんば!

ichi
posted by ユガカ at 11:41| 千葉 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月24日

夏期講習!〜ペンデッサンの巻〜

夏期講習会、始まりました。
今のところは涼しい気候ですが、これからグッと暑くなるのでしょうか?

写真1.JPG

油画科は夏期講習会に入り、昼間部、夜間部合同での授業。
そして今日はペンデッサン。
細部までモチーフを観察してばっちり描き込んで欲しいです。

最近読んだブログになるほど〜と思ったことが書いてあったので、ここで要約して伝えてみたいと思います。クリエイティブな能力にまつわるお話です。

ある企画が持ち上がり、一週間後にプレゼンがあるとします。
凡人級のクリエイターというのは3日か4日くらいアイデアを絞り出して、残りの3日でそれを形にしてゆく。
あまり能力のないクリエイターというのは1日でアイデアを出し、6日かけてアイデアを形にしてゆく。
そして超ど級のクリエイターというのは6日くらいアイデアを練りまくり、1日でそれを形にしてゆく、らしいです。

やはり斬新なアイデアや今までにないものを生み出そうと思ったら、色々リサーチしたり、様々な視点で考えたり、よりシェイプアップさせて思考を発酵させてゆく必要があります。
そうして出来上がったモノは「どこかで見たことがあるようなモノ」よりもそれを手にする人により深い驚きや感動を与えることができます。
だからアイデアが大事、ということです。

ここまでなら「そんなこと知っとるわ」っていう内容のブログだったんです。
が、この話の面白いところは、超ど級クリエイターの「アイデアを1日で制作」するという部分、わずか「1日」でイメージを形に出来るというところが重要であり、要するにそれは短時間でアイデアを形にできるスキル、並外れた技術力があればこそ可能となるアプローチの方法なのだと言っていたことが僕には目からウロコだったのでした。

まとめあげるスキルがあるからこそ、その分ギリギリまで考えていられるということ。

これ、美大受験にも言えることです。

手際良く絵が描けること。なんだかんだあってもどうにか出来るという自信。それがあれば短い制作時間の中でもアイデアやコンセプトを色々とこねくりまわせるし、独創的な発想を生むための時間をより多くとることが出来ます。

写真2.JPG
エスキースにじっくりと時間をかけてより良い発想を生み出そう!でも時間もないぞ!

ので、この夏期講習の前期基礎コースで、デッサンの基礎、モノをしっかりとスピーディーに描く技術を身につけていって欲しいなぁ〜と。

特に現役生は基本的な技術力を確かなものにして、中期応用コースから始まる、「自分のアイデアや発想を絵にしていく」課題で、より面白い独創的なアイデアを生むための時間を多くとれるようになっていってくれればと思います。

まぁ昼間部生にも言えることですけどね。

がんば!

ichi
posted by ユガカ at 10:35| 千葉 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月12日

メディチ塑像!

パンダ…残念です…。久々の明るいニュースだったのに。

今日の関東はどんよりと曇り空。台風でも来てるのか?というような空模様です。

写真.JPG

油画科昼間部はメディチ塑像!

前回のビーナスにつづき、2回目の塑像です。

表面的な形状を追いかけるのではなく、軸や傾きなど、大きな「構造」をしっかりと見極めたうえでガッツリとディテールを作り込んでいって欲しいです。ここでの形の見方は絶対絵を描く時にも活きるから。

今回のモチーフのメディチ像。なかなか中性的な線の細いヤサ男、今で言うところの草食系。そんな印象があります。

Michelangelo-Tomb-of-Giuliano-de-Medici-detail-Guiliano-de-Medici.jpeg

しかし、この全身像、以外とムキムキ。マッチョな体型。

僕も始めて全身を見た時は石膏像(首像)のイメージとかけ離れていて驚きました。

この像はジュリアーノ・メディチの墓標に建てられたもの。

兄はロレンツォ・メディチで、ルネサンス期の有名なパトロンですね。
メディチ家といえば銀行稼業で儲けた財閥。もともとはお医者か何かだったみたいですが。(「メディチ」の名が示すように「メディカル」=「医療」とか「メディスン」=「薬」とかと関係があるみたいです。)そして文学や建築、美術など、芸術を庇護した偉大な一族です。
僕ら美術に関わる者にとっては有り難ーいお家柄。

1学期最後の課題。この塑像をばっちり完成させて、メディチ家のご利益に少しでも与れるといいですね。

がんば!

ichi
posted by ユガカ at 10:20| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月28日

ジオラマ(オブジェクト)絵画!

今日は夜から雨の予報です。

原付移動でかつ眼鏡の僕には雨の日は気が滅入ります。

objet1.JPG

油画科昼間部はジオラマ(オブジェクト)絵画!

この課題、ジオラマにしようかオブジェクトにしようか、その呼称で多少悩んでいるのですが、たぶんオブジェクトの方が正しいような…。

とにかく自分で立体物(オブジェ)を制作して、それをモチーフに絵を描いてゆくという、そういう課題です。

たしか今年の始めの頃のブログにジオラマ絵画のことを書いたとおもうのですが、受験における想定課題とか自由課題への対策課題としての意味があったりします。

「ものを観てそのまま描く」という試験は、今の美大受験ではあまり出題されません。

自分なりのイメージを加えて描いたり、何かテーマが与えられてそこから想像して制作をすることがほとんどです。

これまで、1学期は基本的に「ものを観て描く」ということをやってきました。それは技術の習得という意味合いの方が強くて、絵を仕上げる、まとめるための技術を身につけるという目的が主でした。

しかし、最終的の求められるべきは仕上げのスキルのみではなく、クリエイティブな部分、作品を形作るアイデアや、作品の内容面だったりします。

アイデアをより深く掘り下げていくためには、多少視点を変えて見たり、普段とは違う方法で考えてみることが大事だったりします。

objet2.JPG
オブジェからさらにイメージを拡げて絵画表現!

このジオラマ(オブジェクト)絵画はそういった意味ではスゴく有意義な課題だと思います。

作品として成立させるために、どのような主題(内容やアイデア)をもって課題に取り組むべきか?

作品の出来、不出来はそこを明確にして、自分が掲げた主題をどこまで目に見える形に出来たかで決まると思います。

それはモノを作る上でのイロハのロ、くらいですかね。

大事なことです。

ガンバ!

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 14:25| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月25日

三原色!でデッサン!!

今日はなんだか肌寒い。う〜ん。もう7月になろうかというのに。

明日は消費税増税法案の採決の日ですね。気になります。どうなることやら…。

stilllife.JPG

油画科夜間部は今日から三原色のパステルを使っての静物デッサン。

三原色というのは、まず色光(PCのモニター画面など)か色料(絵具や印刷物など)かによって違いがあるのですが、要は様々な色を作り出すのに必要最低限の色のことです。
この三色を混色することで他の様々な色が表現できるのです。

色光の場合はR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の三色。

色料の場合はC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の三色。

色光での混色は加法混色というのですが、今回の課題からは外れるので、説明は省きます。

色料での混色は減法混色といい、シアン、マゼンタ、イエローの三色を全て混ぜると暗くなって(明度が落ちて)ゆき、最終的には黒になる(理論上は)ので「減法」混色といいます。

CMY.png
減法混色

シアンとイエローを混ぜるとグリーンに、イエローとマゼンタを混ぜるとレッドに、マゼンタとシアンを混ぜるとブルーに、といった具合にその他の色を作り出すことができます。

この法則を利用して静物の色を再現してみようというのが今回の課題です。

pastel.JPG
シアン、マゼンタ、イエローになるべく近い色味のパステルで描いていきます…

一口に「赤」といってもその中には様々な変化が含まれます。そういう微妙なニュアンスを含んだ色を発見し、使い分けていくことは、これから色彩表現をおこなう上で非常に重要な経験になっていきます。

思い込みによって色彩の様々な変化を切り捨てている場合も非常に多いです。

「え?こんな色が入っていたの?」という方が以外と自然に見えることさえあります。

印象派の画家が戸外に出て自然の様々な光の変化を新鮮な気持ちで発見していったように、この課題で何か色に対する気付きや発見があると良いですね。

ガンバ!

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 18:52| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月23日

有色地デッサン!

2012年ももう半年が終了。

夏至も過ぎ、これからだんだんと日も短くなっていくんですね。なんか想像つきませんけど。
7、8月の方がイメージ的には日が長い感じがしますが…。

イメージと現実のギャップをこんなところにも感じてしまう今日この頃であります。

写真.JPG

油画科昼間部は有色地デッサン。

グレーの下地から白と黒の描画材を使って素描していきます。
明暗による複雑な諧調(グラデーション)を作っていくときに、この方法論は非常に便利&有効です。

通常の白の下地から描いてゆくデッサン(鉛筆デッサンなど)の場合、白から黒までの諧調を作るにはひたすら黒を足してゆくことになるわけです。黒1色でかなり複雑な色の変化を作っていくことが求められます。

有色地デッサンはグレーから始まるので、明るさと暗さの2種類によって描き込んでゆくことが出来ます。それによって明るさ、グレー、暗さの大きな諧調を素早く掴むことができ、かつ、白と黒の2色で色調を作ることができるので、黒1色で色を作っていくよりはより複雑に諧調を作っていくことが可能です。

調子や色幅を複雑に描き込んでゆくような絵を描こうとする場合、この方法論は非常に有効なのです。

05prayin[1]1.jpeg
デューラー 「 祈りの手 」 1508 29 x 19.7 cm

ルネサンス時代の巨匠の素描もほとんどがこの有色地デッサンによって描かれています。

これを単なるデッサンとして捉えずに、ここからの応用で油彩表現や、その他、様々な場面で役立てられれば言うことないですね。

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 14:45| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月14日

塑像実習!

今日は良い天気ですが、ちと肌寒いですね。

過ごしやすいと言えば過ごしやすいですが…。お腹が冷えたりして、少し困ります。

写真.JPG

油画科昼間部は今、塑像実習!デザイン・工芸科のお世話になりながら一緒にビーナス(首像)を制作中。

油画科なのになぜ塑像?とお思いの方も多いでしょう。

しかし、平面上で立体的にモチーフを描くためには、構造的な理解がなければ描けなかったりします。

粘土によって全体の量感や面の向き、軸の傾きなど、普段描くときにはなかなか意識しづらい部分を理解するためには非常に有効な課題であったりします。

日頃、細部に目を奪われてなかなか全体感や量感、空間的な関係性を理解できない学生にはもってこいの課題です。

また、大きな仕事から、どのような段階を経て細部を作り込んで(描き込んで)いくべきかという作業のタイミングもこの塑像自習から掴み取ってもらえるといいです。

1学期終了までちょうど1ヶ月(時が過ぎるのは早い…)。

この課題で一皮むけて、ここで理解したことをもとに、ビシッとしたデッサンの一枚でも残してもらえると頼もしいのですが。

がんば!

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 13:32| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年06月12日

夜間部はコラージュ&展覧会情報

6月。もうすぐ半年が終わる。

個人的にはここ最近なんだか気分があまり優れない&身体が重い感じが続いていて散々。
星占いによると6月の半ばから木星がいい位置に入るらしいので、時よ早く過ぎてくれ!…と、まぁ僕の話はどうでも良いですね。

stilllife.JPG

油画科夜間部はデザイン・工芸科と合同での基礎デッサンのカリキュラムを終え、静物のコラージュ課題をおこなっています。

写真.JPG

画面に白、黒、グレーの紙を貼付け、大きな明暗を作ってから、コンテや鉛筆などで描いていきます。ポイントはどこまでの形を白(または黒やグレー)のグループとして捉えるか、そして、紙を貼って作ったグループ分けを壊さないように描き込むことが出来るか、です。

どのような手順で紙を貼り重ねるかってことも重要なポイントです。

コレが出来ないと油絵具の特性を上手く活かしながら制作が出来なかったり、油絵具のあの物質感が重荷に感じたりします。

頑張りましょう。

そしてここでちょっとしたお知らせです。
僕の大学からの友人でこのアトリエ新松戸にも数年前に夏期講習に特別ゲストで来てもらったこともある竹川宣彰さんの個展&展示情報。

まずはOTA FINE ARTSでの個展「竹川宣彰 2001-2012」2012年6月2日(土) - 7月14日(土)
hosei-thumb-580xauto-1044.jpeg
過去10年に及ぶ制作活動の軌跡を観ることができる展覧会。僕自身まだ行けてないです…。要注目。

ヴァンジ彫刻美術館での企画展示「庭をめぐれば」 2012年4月21日(土)─ 8月31日(金)
catalog.jpeg
開館10周年記念の記念展示。奈良美智さんや丸山直文さんらのビックネームもある。場所は静岡。遠い。でもこれは来週あたり車飛ばして行ってきます。

国立国際美術館での企画展示「リアル・ジャパネスク」 2012年7月10日(火)〜9月30日(日)
9859-L.jpeg
こちらは大阪。…まじで遠い。でもできれば行こうと思ってる。

彼は僕が個人的に天才認定をした数少ない学友の一人です。こういう日が来るんじゃないかと思っていました。いや目出たい。
皆さんもスケジュールが合えば是非足を運んでみてください。作品と対峙することで新たなパースが自分の中に開けるかもしれません。

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 18:28| 千葉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月24日

ペンデッサン!

少し前ですが、断水ありましたね。ホルムアルデヒドが混入した云々。あれ未だに原因究明できてないみたいですね。
なんだかインフラが混迷しているというか…そういう事件が多いですね。

1-tiltshift.jpg

研修旅行も終わり、カリカリとペンでデッサン。

普段、デッサンは基本的に木炭でおこなう油画科ですが、今日は墨汁とペンを使用しての静物デッサン。
木炭だと調子や雰囲気などの大きな仕事はしやすいのですが、質感や細部のディテールなどは以外と見落としがちになったり、観察力が養われなかったり。

そこでこのペンデッサン。

細部をカリカリ描いていくことで調子や明度を作っていくことになります。だから、塗りっぱなしで実体感がないままでは終わりが見えない。
ペンと墨汁を使うことで、描き込み(質感やディテールの表現)と塗り(下地やベース、明度のコントロール)を整理しながら進めていきます。仕事の進め方を意識的にして「今、自分は何をしているのか?」理解しながら作業していきます。

仕事のプロセスを明快にしていくことで、単なる根性論だけでなく、合理的に自分の問題点が分かって来たりします。

それが自分を成長させる第一歩。まずはそこから。

己を知って更なるレベルアップを目指しましょう。ここでの気付きが普段のデッサンや油彩にも繋がってくると良いですね。

ガンバ!

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 13:57| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月12日

油彩!

今日は風が強いですね。

突風や竜巻などがまた起きないと良いのですが…。最近の天候不順はこわいですね。急に土砂降りの雨が降ったり。

写真.JPG

油画科昼間部は静物油彩。
前回のマチエール研究でやったことを活かしながら、その表現を追求していきます。

静物は質感や空間、明暗や固有色など、さまざまな情報をいかに絵具に置き換えて絵画として表現するかが問われます。
色々な意識でモチーフを観察して区分けしながら、面積比や色相、彩度、マチエールをどうやってバランス良くキャンバスに配置するか、ある種のパズルみたいなものです。

これから毎日のように受験まで絵を描いていく生活なわけだけれど、一枚一枚あれやこれやと考えて、自分を成長させる糧にしていって欲しいなぁと思います。

今描いている絵は予備校の課題としてやっていて、常に自分のやりたいことが出来ているわけではないと思います。
でも、そこにこそ自発的なモチベーションを持って、取り組んでいって欲しいなと思います。

「見せたい」「見てもらいたい」という欲が作品から出てることって結構大切だと思うのです。そうではなくても最低限、自分はこういうものを「見たかった」「見てみたかった」という自分自身に対しての働きかけ、動悸付けでもいいと思います。

そういった気持ちを持続していくことは、実は一番難しいのだけれど、絵画が表現である以上、その目的の部分、自分が表現をしていく、続けていく意味を毎回、自問自答しながら一年間、受験に向けて頑張っていきましょう。

それがあれば絵もおのずと組み上がっていくと思います。

ガンバ!

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 14:09| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月09日

5月に突入!

5月。

GWも終わり、当分浮かれるイベントもないですね。
昼間部生は研修旅行が中旬にありますが、それまでひたすら絵に打ち込む日々。

写真.JPG

昼間部の今日の課題は、昨日から引き続きマチエール研究。
絵具を塗重ねて様々な絵肌を作り出していきます。

油絵具は塗り重ねや盛り上げなどができ、立体的にテクスチャー(質感)を表現することが可能です。
それによって根気よく細部を描かなくとも絵具の特性を活かして、それらしい質感表現ができたりします。(レンブラントの人肌の表現などは、豚毛によるホワイトの厚塗りの上に若干暗い絵具を透層することで生々しい質感を獲得しています)

先日の美術史ゼミでもやりましたが、モーリス・ドニの有名な言葉、

「絵画が、軍馬や裸婦や何らかの逸話である以前に、本質的にある秩序で集められた色彩で覆われた平坦な表面であることを、思い起こすべきである」

という発言。

あの言葉の意図は、絵画とは何が描いてあるかではなく、「どのような秩序」で絵具を塗るのか…ということもまた、大事だよねってことです。

それはつまり、絵具を使ってどのように画面を「構成」するかということ。

構成するためには絵具の様々な要素、それは明度であったり、彩度であったり、色相であったり、その他に厚い、薄いなどを理解して、自分なりに扱えるようにならなければなりません。

そのためにはこういった「マチエール研究」は非常に重要ですよ。

言葉や体と同じように、絵具を使って自分のイメージがスムーズに伝えられるようになるまで、たくさんの経験を積みましょう。

ガンバ

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 14:15| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月16日

新学期~新生活を迎えるにあたって

始まりました。今日から実技がスタートです。

写真.JPG

ところで先週の学科のテストはどうだったのでしょうか?気になるところです。

僕が美大受験をしようと思ったのは、小さい頃から絵を描くことが好きで、美術系の高校に進学して、そこで周りの友人と話していたら、どうやら「絵を学ぶための大学」というものがあるらしいということを知り、半ば周りに流されるような形ででした。(それまで美大の存在を知らなかった、とんだモグリ野郎でした)

「勉強するよりは絵を描いている方が良い」という、ほぼ美大進学者に100%当てはまるようなお決まりの理由で進路を決め(油画に専攻を決めたのも友人の「デザインより油絵の方が向いてるよね」っていう何気ない一言だったりします)、今に至っています。

ので、僕自身、あまり大きな声では言えませんが、受験生時代はそこまで熱心に学科を勉強していたわけではありません。

しかし、今の美大入試は学科も実技も配点のウエイトは然程変わりません(多少は実技のほうが多いですが)。

今、ここに通っている皆さんは、好きなことなら歯を食いしばっても頑張れるというタイプが多いと思います。逆に、興味を持てないことには無関心…。そんな人、多いですよね。

美大の学科は基本、国語と英語。これは勉強というよりは日々の会話やコミュニケーションにも関わってくることでもありますし、苦手だという人もこの二つが出来ないと大学に入って、果ては社会に出てから色々と支障をきたすことがあります!(実体験!)

せっかくの新学期です。4月のこの時期から、受験に向けての体作りというか、日々の実技と学科のバランスの良い勉強サイクルを心掛けましょう。

とにかく実技は毎日休まず描き続ければ必ず良くなります。色々なことが身に付きます。(ホントです)

実技も学科もとにかく「習慣づける」「繰り返す」がモットー。

頭で考えることも大切ですが、「体が覚えるまでやり続ける」、これが一番大切です。

今日からの一年間、合格目指して自分が成長できるよう、頑張っていきましょう!

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 14:23| 千葉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月01日

ジオラマ絵画

昨日は台風なみの暴風雨でした。

今日は打って変わって晴天。そして4月。

エイプリルフールになにかぶち噛まそうかとも思ったんですけど…特に何も浮かびません。

年度も切り替わって春のうららかな、いい陽気です。今日も一日頑張っていきましょう。

写真.JPG

春期講習会はラストの課題。その名も「ジオラマ絵画」です。

課題の名称だけだとなんだか分かりづらいんですけど、自分で模型を作って、それをモチーフにイメージを拡げて絵にするという課題です。

絵っていうのは当たり前ですけど、キャンバスなり紙なりに絵具などを塗り付けて表現しますよね。
小難しくいえば、「イメージを実際の物に置き換える」ってことです。

で、イメージがイメージのままなら何の問題もないんですけど、「実際の物」に置き換えると色々な問題が起きてきます。

例えばイメージを言葉で表現するとします。
頭のなかに浮かんだ「美しいイメージ」を言葉に出して「きれい」と言っても「あ〜この人は今、何かをきれいだと感じてるんだなぁ」ということはわかっても「美しいイメージ」自体は伝わらないわけです。

では絵に描けばもっと直接的に伝わるのかというと以外とそうでもありません。
絵で表現する場合は「美しいイメージ」を、それこそ「目に見える」まで具体的にしていかなければいけないからです。

頭の中にどんなに素晴らしいイメージが浮かんでいても、それが固まっていないと、絵具をキャンバスに塗った途端にするすると蜃気楼のように、表現したかった「何か」は逃げていきます。

頭の中では想像できているのに、実際に絵にしていくとなんだか別のものになってゆく…。

この「ジオラマ絵画」は、まずは自分の頭のなかにあるイメージを「ジオラマ」にして一度具体的な形にします。
具体的にすることでそこから絵を描く時の細部やエピソードを拡げ、様々な演出を加えて描いていくことが可能になります。

イメージから直接描いていくと「あらすじ」や「絵コンテ」のような「説明的」なものになりがちです。
そうではなくて、イメージを一旦具体的な形に置き換えていくことで、「説明」ではない「表現」としてイメージを描いていくことができます。

入試ということを考えても、想定課題はけっこうどこの大学でも必須なので「ジオラマ絵画」をとおして頭の中にあるイメージを「表現」するトレーニングをしていきましょう。

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 14:22| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月29日

春期講習4日目

昨日は突然の雨、参りました。

でも天気予報確認しといたんで。レインコートあって良かった。

写真.JPG

本日から課題は静物油彩。

油絵具の誕生については諸説ありますが、15世紀にヤン・ファン・エイクによってその技法が確立され、今日に至ります。だから600年近くもの歴史と伝統があるんですね。

15世紀といえば西欧ではルネサンスが起こり、大航海時代が幕を開けたころです。
携帯もインターネットもない、生活様式も全然違う時代に発明された画材が今なお受け継がれているって、これほんとスゴいことだなぁって素直に感心します。

色々な時代の空気や個人個人の感覚や感性など、様々なニーズに合わせて対応できる画材ってそうはないんじゃないでしょうか。
絵具のなかの絵具。
キング オブ ペイント。

でも裏をかえすとそれだけ細かなニーズに対応できる分、お手軽に扱える画材でもなかったりします。

だからこそ、じっくりと時間をかけて素材について学んでいけると良いと思うのです。成果を焦るとロクなことはありません。とにかく今は自分の懐、許容量を拡げることです。

今の自分にあわせて自分の出来る範囲でだけ制作するんじゃなくて、背伸びをして、少しでも自分に出来ないことを出来るようにしていけるように頑張ってみて下さい。

成長しようと上を見てガンガンやっていきましょう。

がんば!

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 15:31| 千葉 | Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月27日

アトリエ新松戸OB展がはじまるよ〜

今日もよい天気です。

僕は花粉症の自覚はないのですが、「あれ?」という前兆がじわじわ起こりつつあります。

large.jpeg

本日からアトリエ新松戸OBによるグループ展「SHIMA」が松戸にあるギャラリー宇で開催されます。(3/27~4/1まで)

たしか今日(3/27)の16:00〜オープニングパーティーだったと思うので、僕も差し入れでも持って顔出そうかしら…。

去年、夏期講習や入試直前講習で指導して下さったK先生も出品していますので、お世話になった学生諸君は是非足を運びましょう。

僕自身は出不精なのであまりこまめに展覧会に行くことは少ないんですが、でもやっぱり実際に作品が置いてある空間にいって観てみることは大事です。

写真やWEBの画像では実物の情報量の半分も伝わらないし。

大抵の作品は(ほぼ100%)WEB用に作っているわけではないし、現場のスケール感で体感する(してもらう)ために作り手は試行錯誤しているわけなので、礼儀としてはやっぱり足を運んで作品を見るってのがベストですよね。

作品の空間に対する大きさとか、素材感とか、やっぱりどんなに想像してみてもズレてくるし、本当のところはわからないから、行ってみることは大事です。(偉そうなこと言ってますが、僕自身そんなに行けていません。すいません。)

人との繋がりもできるし、そこから世界が拓けることもあるから。

受験生であっても受験勉強だけに精を出すのではなく、こういった場所に足を運んで視野を拡げて行くことは大切なことであると思います。

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 11:01| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月26日

春期講習会はじまる

今日も元気にスーパーカブにて予備校へ到着。

道すがら外の景色を眺めていると、まだ桜は咲いていないようです。
でも梅はぽつりぽつりと花をつけていました。

写真.JPG


入試もおわり、今日から春期講習会です。

気分一新、油画科へと新たに進路を決めた学生と、顔をつけ合わせながら実技指導をしていきます。

まず最初の課題は木炭デッサン。

モチーフを良く観察しながら、木炭という画材を使いこなして自分が見た形や色や印象を、あれやこれやと試行錯誤しながら紙に定着させていって欲しいものです。

今は成果を出す時期ではなく、種を巻く時期です。これから色々なことを吸収して、色んな養分を吸い込んでいって下さい。これから絵を続けて行くことで、嵐が来ることもあるかもしれないし、日照りが続くこともあるかもしれないけど、でもそういうことに耐性をつけて、自分なりに答えを出して行くことはとても大事なことです。

技術はいくらでも教えられます。今の教育や世の中の課題って、そういう技術とか教わったものを、いかに自分で噛み砕いて社会の中で意味のあるものに変えられるかってことだと思います。「ゆとり教育」の本当の狙いもそこにあったわけですよね。(実際には上手くいかなかったわけですが…)

「表現」するためには、ただただ教わったことをトレースすれば良いなんてことはなくて、自分のこと、相手のこと、世の中のこととか、そういったことについてバランスをとりながら、でも自分のやりたいことを見失わずにいなければならないわけで。最終的にはそういったところまで視野にいれて作品を作っていかなければならなかったりします。

でも、万里の道も一歩から。今はどれだけ色んなことに興味をもって、色んな経験が出来るか、色々なことを身につけられるかが重要です。

僕は水耕栽培の工場で必要最低限の栄養で短時間に育った作物なんかより、やっぱり自然の中で育った作物の方が味も風味も違うし、美味さも違うと思います。お手軽に、インスタントもいいけど、「絵描き」とか「アーティスト」を本気で目指すなら、人が経験していないことをどれだけ経験したか、目的までどれだけ遠回りできたかで「成果」は天と地ほど差が出たりするんじゃないかなぁ〜なんて思ってます。

これから入試まで、長いようで短いです。密度ある1年を送って行きましょう!

がんば!

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 11:55| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月05日

東京藝大2次試験前日です!

写真.JPG

雨、そして雨…。

雨がしとしと続いています。

藝大1次試験の発表も束の間。気付けばもう藝大2次試験前日です!

2次試験に向けて昼夜を問わず受験生は今日も頑張っております。僕もここ2日くらい帰宅が午前さまです。

ここからの約7倍の倍率を乗り越えれば藝大に受かります。乗り越えられなければ、落ちます。

あえて、千尋の谷に突き落とすような発言をするならば、結局1次に受かっても、2次で落ちたら皆一緒だということです。

せっかくチャンスを拾った。今まで一緒にやって来た仲間も何人か脱落した。そして最終的に落ちた。皆仲良しハッピーエンド…ってそりゃ違うだろ!ってことです。

受からなきゃ意味がない!

…でも、それよりも大切なことが、あります。

結果は誰にも判らない。受からなきゃ意味はないけど、でも、そんなことは、どこの誰にもわからないんです。

だからこそ望まない結果になったとしても、それがネガティブなものにならないように、その後もズルズルと引きずってイヤな想いをし続けないために、自分を限界まで追い込んで、今、出来る限りのことをする。そして、それで結果が出ないんだとしたら、「こりゃもう諦めるしかねぇ〜」って、最後、思えるかどうか…。

2次まで辿り着けなっかった仲間を前に、今年度合格するであろう芸大生を前に、ルサンチマンや、見下す事や、贖罪の念や、変なコンプレックスを抱かないためには、自分自身を律して、言い訳できないくらい自分を追い込むこと。
今、ここで少しでも自分に甘えてしまったら、そういう負の感情があとから一気に襲いかかってくるんだってこと。

それは結果なんかよりも恐ろしくて、重要な問題なんじゃないかなぁと思ってます。

散るにしても、受かるにしても、潔く。

飛ぶ鳥跡を濁さず。

今日も一日頑張っていきまっしょい。

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 10:21| 千葉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月23日

藝大目指してラスト・ラン!

なんだか最近は空気に湿り気がありますね。確実に春が近づいてきているなぁと感じております。

1-tiltshift (1).jpg

藝大1次まで残すところあと2日。

25日には藝大の1次試験とタマビの発表が重なって、受験生にとってはなんともソワソワするようなスケジュールですね。

今までの1年間が目に見える形として自分自身に突きつけられるこの時期。
客観的な自分の実力が白日のもとにさらし出されます。
自分のなかでの自分像と、第三者をも含めて判断された、ある意味本当の自分像。まぁどちらが本当の自分かどうかは置いておいても、「第三者による自分像」と向き合うこと、これはなかなかに大切なことでもあると思うのです。

到底認められないような結果だとして、それを認めずにツバを吐いても、ただただルサンチマンの深みにはまっていくだけで、あんまイイコトないような気がするんだよね…。まぁ「復讐心」をバネにやり抜くってこともあるので、一概に良くないとは言えなくもない気もするけど。

前々回のブログにも書いたけど、自分自身を認めること、良い事も悪い事も。そこからスタートしないと結局ハッピーエンドにはならないような気がなんとなく最近していて。

「復讐心」から無理をして、それによって得た「利益」は、結局やりたくない無理をして得たものだから、その「利益」だけを守りたくなって、行為自体を忘れいていくというか…。

…なにが言いたいかというと、絵を描く苦労や、ギリギリ感や、そのときの行為や、考える事そのものを楽しめないと、やっぱり良い絵にはならない気がしています。

そして、やっぱり絵は技術のみで描くものでもなく、気持ちのみで描くものでもなく、与えられた環境によってのみ描くものでもないし、その絶妙なバランスによるものだから、その三つをコントロールする「意思」というか「やる気」?が大事だと思います。

だから「苦しんだり、楽しんだり色々あるけど、そんな絵を描くって事が好き」ってことを、このギリギリの藝大入試までのラストランのなかで思えるかどうか。

様々な「第三者による自分像」と向き合って、追いつめられて、切羽詰まったこんな時期にでも、それが思える人がやっぱり他の誰よりも輝いて、大学に合格していくのだと思ってます。

残りの時間、ギリギリまで自分を追い込んで、そのなかで「コレだな!」と思えるものを見つけ出せるかどうか…です。

がんば!

ichi


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科
posted by ユガカ at 16:47| 千葉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月18日

藝大1次まであと6日デス!

1-tiltshift.jpg

1週間切っちゃった…藝大1次まで。

去年から素1が木炭デッサンに変わり、今年も引き続き素材は木炭。

もう毎日毎日、木炭デッサンを朝から晩までやっているからアトリエ内がススだらけ。
空気清浄機がフル稼働!
まっくろくろすけが出てきてもおかしくないでホンマ。
僕のMacもサランラップでくるんで木炭が入り込まないようアトリエ仕様に。PCからでる磁気でやたら木炭の粉が吸い寄せられている気がする…。

藝大1次、何が出るか判りませんが、イメージでも手渡しでも静物でも石膏だとしても、大事なのは「どのように描くか」だから。そこんところ、よろしく哀愁です。

「何を描くか」ってのも大事だけど、そこらへんにやたらこだわって、絵としての形式的な部分での「濃さ」がおざなりになっちゃってる人が多い気がするんだが…。

文でいえば「形容詞」とか「修飾語」とかの部分が大事ってことです。内容が空疎だったとしてもそのへんの文体が華麗だったら結構読めちゃうでしょ?

ゴッホの「ひまわり」だって、描かれているもの自体は「ひまわりが/花瓶に/活けてある」ってだけのことだから。
だから、あの絵の「充足感」はそれ以外の絵画的な要素で成り立っているってことですね。

「溺れるものは藁をも掴む」。

そのぐらいの気持ちで残りの時間を死にものぐるいで駆け抜けてください。些細なきっかけから、道が拓けることが結構あるもんですよ。

みんながんば!


美大受験はアーティストへの第一歩。油画科



ichi
posted by ユガカ at 17:44| 千葉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 油画科通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする