何のために石膏デッサンを描くのか?
2次元(平面)に3次元(立体、空間)を再現する。簡単に言えば見えたままそっくりに描くというのは技術を必要とします。
写真機が発明されるまで、”そっくりそのままを写す”ことは絵画において、絵画にしかできないことであったわけです。
ルネサンスにはそれを実現することが大命題であり、パース(遠近法)や、立体表現(陰影法)などが発明されました。
写真機が発明されてからの絵画というのは思想や、個人といったところに重きを置き過ぎたために一般の鑑賞者には分かりづらいものになってしまったものと想われます。
”そっくりそのまま”という公の、誰もが感じている視覚認識を写真に奪われたことで絵画はその逆である個、個人的な問題を表現するようになっていったのではないでしょうか…。
ちょっと話が脱線してきたので冒頭に戻りましょう。
2次元上にあたかも3次元のものが存在するように描くためには技術が必要なわけです。それらしく見せる”ウソ”のつき方を学ばなくてはなりません。
絵画は歴史を積み重ねていくなかで大きくその姿を変化させてきました。キュビスム、形而上絵画、シュルレアリスム、アンフォルメル等々。しかし出発点は”そっくりそのままを写す”ということから始まったのです。
その修練を積む、一番合理的(であろう)課題が石膏デッサンなわけです。白から黒の切り詰められた色彩を使って、白色の立体物に起こる光と影の法則を拾うことで、秩序ある画面づくりというものを学んでいくのです。
つづく
2007年04月18日
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