夏至も過ぎ、これからだんだんと日も短くなっていくんですね。なんか想像つきませんけど。
7、8月の方がイメージ的には日が長い感じがしますが…。
イメージと現実のギャップをこんなところにも感じてしまう今日この頃であります。
油画科昼間部は有色地デッサン。
グレーの下地から白と黒の描画材を使って素描していきます。
明暗による複雑な諧調(グラデーション)を作っていくときに、この方法論は非常に便利&有効です。
通常の白の下地から描いてゆくデッサン(鉛筆デッサンなど)の場合、白から黒までの諧調を作るにはひたすら黒を足してゆくことになるわけです。黒1色でかなり複雑な色の変化を作っていくことが求められます。
有色地デッサンはグレーから始まるので、明るさと暗さの2種類によって描き込んでゆくことが出来ます。それによって明るさ、グレー、暗さの大きな諧調を素早く掴むことができ、かつ、白と黒の2色で色調を作ることができるので、黒1色で色を作っていくよりはより複雑に諧調を作っていくことが可能です。
調子や色幅を複雑に描き込んでゆくような絵を描こうとする場合、この方法論は非常に有効なのです。
デューラー 「 祈りの手 」 1508 29 x 19.7 cm
ルネサンス時代の巨匠の素描もほとんどがこの有色地デッサンによって描かれています。
これを単なるデッサンとして捉えずに、ここからの応用で油彩表現や、その他、様々な場面で役立てられれば言うことないですね。
ichi
美大受験はアーティストへの第一歩。油画科